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秘密のキスは蜜の味【完結】
第28章 寂しいけど頑張るから

結局最初から話すはめになって─
「キャーもう鏡也君たら…」英美ちゃんもう勘弁して。

でも本物のプロポーズだけは…教えないよ。

「で札幌からはいつ帰って来れるの?」……さぁ?
「札幌のどの辺なの?」…えっと、聞いてないな。
「社宅?それともアパート?」
…えっ?…社宅があるの?

「知らないわよ葉瑠に聞いてるの」

あぁ~そっか……わかんない!

「はぁ~」
何にも知らない私に呆れたらしく、英美ちゃんが深いため息をついた。

そう言えば私、鏡也君が札幌でどんな生活になるのか何にも知らないな。

英美ちゃんに叱られちゃった。

〝恋人がこれから転勤するって言うのに、ちゃんと聞かなきゃダメでしょ?葉瑠の事だからどうせ泣いてばかりいたんでしょ?〟って

鏡也君が心配してくれるのが嬉しくて…甘えてたね

転勤まであと1週間…しっかりしなきゃ

「英美ちゃん、私甘えてたよ」そっそう?
うん。もうメソメソして心配させないようにする。

「でもさぁ、堪えられるの?」─なにが?
「遠距離よ」

大丈夫だよ!前も遠距離してたでしょ?…

「前とは違うでしょ、やっと近くにいられるようになったのよ?1度甘い蜜を味わったら…我慢するって大変よ」

たった今頑張ろうって思ったとこなのにそんな不安になるようなこと言わないでよ……

英美ちゃんが凄く私を心配してくれてんのはわかるけど

でも、最後には優しい言葉を掛けてくれた!

「ま~葉瑠には私達が付いてるから何かあったら、ひとりで悩まないで相談するのよ!」

ありがとー英美ちゃん!

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