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秘密のキスは蜜の味【完結】
第28章 寂しいけど頑張るから
一人ずつ名前を教えてくれるけど、そんないっぺんに言われても……
「コイツらは顔や名前は覚えなくていいから」
「「「ひっで~な~」」」
ところでなんで私の名前を?─
「葉瑠ちゃんの事は俺らの間じゃチョ~有名!」
え?やだなんで?
「鏡也の彼女が可愛すぎるって」……え~‼
二人で手を繋いでるところを見たらしいの。
鏡也君が歴代の彼女と手を繋いて歩くって事がなかったからみんなビックリしてたんだって。
あれは誰だ?ってあっという間に広まったみたい
「葉瑠ちゃん鏡也に騙されてない?コイツ冷たい男だろ…鏡也なんてやめて俺にしとけば?俺優しいよ」
「なんだと今井…ダメに決まってんだろ」
「そうだよ、いるだろお前には…ブスだけど心優しい彼女が……アハハ」
なんだか凄いな男同士の友達ってこんな感じなの?
呆気にとられてるとヒロちゃんが私に手招きしてる
ん?……ヒロちゃんなに?
「すげ~だろアイツら、全員揃うまでここにいな」
うん凄いね、でも鏡也君楽しそう!
鏡也君が社会人に成り立ての頃はみんなここに来てたからよく知ってるんだって。
それからも人が来る度にこんな調子で─まだ乾杯もしてないのに大騒ぎなの。
これで飲み出したら凄いことになりそうだね。
私はカウンターからその光景を眺めていた。
当たり前なんだけど、鏡也君ってこんなにお友達がいたんだね?…
私、ヒロちゃんのお店に来る人しか知らないから…
鏡也君が凄く楽しそうにしてるから私も嬉しい。
「全員揃ったな、始めるか?」
「そうね始めましょ」