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秘密のキスは蜜の味【完結】
第28章 寂しいけど頑張るから
せっかくこっちで頑張ろうって……鏡也君が帰ってくるまで待ってようって決めたのに
「はる、一緒に……」
ん?鏡也君…寝ちゃったの?
急に腕の力が抜けて私に凭れてきた。
グスッ…鏡也君。
普段そんな素振りも見せないで、酔ってる今だから本音が出たんだね。
私には仕事頑張れって言うくせに…嘘つき!
ううん、私のために我慢してそう言ってくれてたんだね。
グッ、グスン…
ごめんね、一緒に行けなくて。
ソファで眠る鏡也君に凭れて毛布を被った…
二人だと毛布1枚でこんなに暖かいんだね、グッ…
どうしよう涙が止まらなくなっちゃった!
───***
う…っん……ん?
「はる?…」はっ!身体がやけに重くて眼が覚めた
あ~やっぱ飲み過ぎた……頭が重い。
俺ここで寝ちゃったのか?
ん?毛布……掛けてくれたんだ。
俺が起きなかったら一人でもベッドに行けばいいのに葉瑠は隣で丸くなって眠ってる。
ベッドで寝かさなきゃ─
毛布ごと抱き上げようとした瞬間、葉瑠の目尻に涙のアトがあるのに気が付いた。
泣いてたの?俺が起きなかったから?
それとも送別会で言われた事を思い出して一人で泣いてたかな…
アイツ…葉瑠が不安になるような事を言うから
葉瑠…俺は大丈夫だよ!浮気は絶対しないから
朝になったら早いとこ残りの荷物を片付けて葉瑠に甘えさせてやろう!
もう夜明けも近い時間だけどこんなとこで寝てて風邪でも引いたら大変だ。
さっ…ベッド行こうな。
「キョウヤ…クッ、ゴメンネ」