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秘密のキスは蜜の味【完結】
第29章 私たちの場所
いいな!今日はみんな彼女さんや奥さん連れが多くて…凄く楽しそう。
みんなを見てたら羨ましくて泣きそうになった。
こんなとこで泣いたらみんなが盛り上がってるのにしらけちゃう。
「ヒロちゃんお代わり」
「おいおい葉瑠ちゃん大丈夫かよ」
明日仕事なんだろ?って…
そうだけど……何よ!今日は飲んで寂しいの吹き飛ばせって言ったじゃん!
私ここで何してるんだろ──
逢いたいな鏡也君に…
せめて声だけでも聞きたいけど今夜はムリだね……ひとりでいろいろ考えてたら
「葉瑠ちゃん元気だして」へ?洋子さん……
私、元気ないように見えた?
遠くを見つめてたよ!って言われちゃった。
「ごめんね葉瑠ちゃん、ひとりじゃ寂しいと想って誘ったのに…もっと寂しくなっちゃったね」
ウッ…ブンブン
洋子さんに気を使わせちゃった。
ううん私こそごめんなさい─
せっかくみんな楽しんでるのに私が暗い顔してたら台無し。今日はもう帰ろう!
──///
ヒロちゃんが危ないから送るって言ってくれたけど、大丈夫だよって勝手に店を出てきた!
通い慣れた道─こんな時間にひとりで歩く事はなかったけど大丈夫。
まだこの辺は人も歩いてるし
流石に寒さが身に染みる…北海道は雪振ってるかな?
星空を眺めながら歩いてたら、ドスッ。あっ…
ごめんなさい。人にぶつかっちゃった!
「…お姉さんひとり?よそ見してたら危ないよ」
数人の若いグループ、酔っ払ってる─
「俺らと遊ぶ?あっ…すげ~可愛いいじゃん」
「マジ?ほんとだ、ラッキー」