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秘密のキスは蜜の味【完結】
第29章 私たちの場所
「転びそうだから、今日だけな!」
でも─
「勘違いするなよ?下心があるんじゃないぞ」
ウフッ、分かってるよ!
ありがとうヒロちゃん。今だけ…ごめんね!
ヒロちゃんに手を引かれ帰ってきた!
洋子呼ぶから家に来てるかって言われたけど
「ううん大丈夫」
じゃ部屋に入るまで見届ける…ってわざわざ部屋まで送ってくれた!
───///
玄関の鍵を閉めほっと一息。ふぅ‼
ヒロちゃんが来てくれなかったら──
どうなってた?私
頭をよぎった途端に身体が震えてきてその場にしゃがみこんだ……
通い慣れた道…あの人達があそこに居たってことは生活圏内が一緒なのかもしれない─そう思ったら怖くなった!
また会ったらどうしよう。
*☆♪∠♪♪.:*:♪'°☆…
玄関にしゃがんだまま動けないでいると携帯に着信。
たぶん鏡也君だ…
早く出なきゃ─震える手で携帯を取り出し何とかスライドさせた!
「葉瑠…まだ店?みんなで年越ししたんだろ?」
「いっ今─帰って、来たとこなの」
そうか楽しかったか?……あんまり
「なんで?寂しくなった?」……ウッ、鏡也君の優しい声に涙が溢れてきた。
「葉瑠どした、何かあった?」ブンブン
「鏡也君…、逢いたい…さみしーょ、グスッ…」
「……俺も逢いたいよ」
─いつ逢えるの?今すぐ逢いたい……ギュッってしてほしいよ!グスッ…グスッ…
「葉瑠…もうちょっと頑張れる?」
もう少ししたら纏まった休みが取れると想うから…
ぅん…頑張る、ごめんね、我が儘言って─!