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秘密のキスは蜜の味【完結】
第29章 私たちの場所
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楽しみにしてた正月の計画が無くなったから寂しくなったんだろう、早めに一度葉瑠に逢いに行ってやらなきゃ…

どうせこっちじゃ俺ひとりだ…特に不便は感じないし2月の連休に纏めて休みを取るため暫く休日出勤を続けていた。

バタンッ──

あ~やっとだ!
今夜にでも葉瑠に教えてやろう!きっと喜ぶぞ。

札幌に来てもう3カ月。ってことは当然葉瑠にも3ヵ月逢ってないわけでそろそろ二人とも限界だったから良かった。

漸く2月に6日間の連休を取ることが出来た。

最初のころに比べたら葉瑠もだいぶ慣れて俺の前で泣くことはなくなったけど…やっぱり逢いたいから…

俄然やる気が出てきた、さてと資料だけ作っとくか

カチカチカチカチ
「鏡也さ~ん、今日は唐揚げにしてみました」

「………!!」カチカチカチカチ
「鏡也さんお昼ですよ~」

カチカチカチカチ「鏡也さ…っ…」 バンッ
「あのさぁもう、ほんとにいいから」

有り難いけど困るんだよ!

昼に女子社員が弁当食べてたからつい言っちゃったんだよ。
〝旨そうだね〟って!

そしたら、顔真っ赤にして〝明日から鏡也さんの分も作りましょうか?〟そう言われて……

あっヤバイ、これはマズイ展開になる!

俺もこれまで、こう言うことで葉瑠を泣かせたから学習はしてるつもり…ここはビシッと言っとかなきゃ!

「いや弁当はいらないよ」そう言ったのに……

次の日から……作って来るんだよ!

ほんとにいらないって断ってたら「せっかくだから貰っとけよ」って支店長が──

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