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秘密のキスは蜜の味【完結】
第29章 私たちの場所
前を向かされて、ずっと逢いたかった鏡也君が目の前にいると思ったら急に胸がバクバクして顔が熱くなってきた。
「なに赤くなってんの?」
ヤダ…黙っててよ、もっと熱くなっちゃうでしょ。
なんだか恥ずかしい。
まともに眼が見れなくて俯きながら鏡也君の胸に頭を押しつけた。
「恥ずかしいの?」うん…
なんか凄くドキドキする。
「俺もドキドキしてるよ!ほら触ってみて」
鏡也君が?…ほんとだ……
鏡也君の胸に手を置くとドクンドクンって…
「葉瑠…逢いたかった…」
あ~ダメ。私が先に言おうと思ってたのに…
「私だって、凄くすごく…逢いたかったんだから」
毛先のカールに指を絡めながら可愛い可愛いって何度も言われたらもうキュンキュンしちゃう…
ゆっくりと至近距離まで近づく愛しい人の首に手を廻し自らくちづけた…
静かに触れる唇の感触がどこか懐かしくて─廻した手に力が入る!
何度も触れる柔らかな唇から鏡也君の長い舌が私の咥内へと入って来た…
蕩けるような口づけに、私はつま先立ちで必死に舌を絡ませた。
っん、チュッ…クチュッ
これからお散歩行くんだよ?…
深いキスなんてしたら離れられなくなるのに……
「はっる…やっぱ散歩やめる?ここにいよ」
……でも、せっかく来たんだし札幌を満喫しなきゃ
「……鏡也君…ここ、まで…」
「お預けなの?」……うん、まだ我慢して…
「仕方ないじゃ続きは夜までとっとこ」
離れた唇にどこか寂しさを覚えながら私達は暫くそのまま抱き合っていた!