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秘密のキスは蜜の味【完結】
第29章 私たちの場所
葉瑠とは駅の改札で待ち合わせだ。携帯を弄りながら柱に凭れて葉瑠が来るのを待っていると…
「あっ鏡也さん…なんでここに?」
偶然仕事帰りの遠藤に会った。
「ん?おう元気か遠藤。連休が取れたから帰って来たんだよ」
「どうですか札幌は?」
あ~まだまだこれから。
「ちょうど良かった聞いて下さいよ」
いきなり遠藤の愚痴が始まった……こうなるとなかなか止まらない!
俺の仕事を引き継いだから愚痴くらい聞いてやるけど…葉瑠が来るまでだぞ。
「もしかして葉瑠さんを待ってるですか?」そう。
〝ふ~ん〟って!なんだその言い方
「なに何か文句でもあんの?」
「そう言うわけじゃないですけど…鏡也さんと葉瑠さんって…まだ付き合ってるんですか?」
はっ?なんだよそれ…遠距離くらいで別れるわけね~だろ。
「えっ、でも…」
「なんだよ言いたい事があるなら言え!」
「えっと実は…「鏡也君…お待たせ、あっ!……遠藤さんこんばんは。」
あっお帰り。
「葉瑠さん久しぶりですね~アハハ…」
「あっ遠藤、で…なんだっけ?…さっき何かいい掛けたじゃん」
「えっ?いや……なんでもないですよ」
なにか言いたそうだったけど、そんなたいした話じゃないだろコイツ大袈裟だから。
「あっそうだ明日会社に顔出すから」
「わかりました…いいのに北海道のお土産なんて」
はっ?アホ!みやげじゃね~よ。
「な~んだつまんないの、じゃまた明日」
あ~じゃ~な。
「何の話だったの?」ん?クスッ……気になる?
「べつに…」
クスクス「愚痴聞かされただけだよ」心配すんな。
さっ帰ろ。