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つみとバツと結
第2章 葉桐ウキョウ
俺は通話状態にしていた携帯を取り出した。


泣いている暇はない…


「聞こえるか?」


電波が悪いが辛(かろ)うじて話をすることが出来る。


俺はここまでの道のりを簡潔に話すとキスケにホテルに来るよう言った。


そして、部屋の奥にある書斎部屋に辿り着いた。


ツバサの行方が分からない…


俺はくまなく探し、部屋を出ると非常階段で下の階段から順に調べて行く。


二階まで異常はない…


最後に残っているのは一階フロントのみ。


あの煙は、時間制のもののようだ。


上から順に調べたが四階辺りにまだ少し残っていた。


そして、その階にいた人達は、深い眠りについている。


強制的に眠らす能力だな…


俺はそう考えながらまた始め場所のフロントに繋がる非常階段のドアをゆっくり開けた。
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