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-蜜姫-
第5章 -第四章-
「本来なら 雪乃様は次代蜜姫様として館の中で大切に育てられ、蜜姫様としての知識や教育も受けられるはずでした。
ですが、村井夫婦に大切に育てられ こうして蜜姫様をこの館にお迎えすることが出来て、本條家を守る執事として大変喜んでおります。」
雅人は深く 頭を下げる。
「あ、あのっ!
その事も聞きたかったんです!
なぜいきなり、私はこの館に連れて来られたんですか?
私は普通の女子高生で、あの日友達にお誕生日をお祝いしてもらって……!
それから……!」
それから?
記憶がない…………?
雪乃は自分で話していて、違和感を感じた。
「……雪乃様………
16歳がタイムリミットだったのです。
蜜姫様は代々、16歳を過ぎると“目覚めます”」
「え……?」
「それに、そのまま“そちら”で過ごしていては 危険でした。
それがわかっていたから、村井夫婦が雪乃様を連れてきたのです。」
私をここに連れて来たのは、パパとママ!?
雪乃は愕然とする。
「それに、雪乃様は自分の身体の異変に気付き始めているのでしょう?」
「………!」