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-蜜姫-
第6章 ー第五章ー
「雪乃様は好きな方は、いなかったのですか?」
真由子に聞かれ、雪乃は首を傾げて
「………うん。いなかったかも………」
そう答える雪乃を見て
「まあ、仕方ないですね。
雪乃様はあまり殿方に興味は無かったようですし。」
真由子は肩を竦めながら言う。
「え?
私、そんな風に見えてたの?」
雪乃は真由子の発言に驚く。
「はい。
友達は男女問わずいたようですが、特に意識した相手はいなかったように見受けました。
ですから、私も(お目付役)として楽だったのですけどね。」
真由子の発言にますます驚く。
「お目付役?
真由子さん、そんな事をしていたの?」
「はい。
雅人様から仰せつかってました。
雪乃様は(蜜姫様)として、私達にとって大切なお方。
私は主に学校の中と周辺を。
日常生活の中でも数人は、気付かれないよう
常に雪乃様を見守っておりました。
まあ、1番見守っていたのは、ご両親ですが。」
「え…………私の両親が………」
雪乃はその事実に驚き、震えていた。