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-蜜姫-
第2章 -第一章-
「は? 私の館?
な、何言ってるの?
それに、蜜姫って…私が?」
「左様でございます。
代々ここは、蜜姫様の住まいでございます。
16歳になって 初めてこの館の主となられたのです。」
そう言うと、その男は頭を下げた。
「ワケわかんないっ。
そんなの知らない。私を家に帰してっ。」
「帰る? どちらに?」
「……っ! 私の家によっ!」
「蜜姫様の家はここです。」
「だからっ……!」
もう、話にならない。
雪乃はフラフラと立ち上がり、ドアに向かった。
が、男に腕を掴まれる。
「っ!! は、離してっ!」
「手荒な真似はしたくはないのですが…」
そう言うと、男はスッと白い布を雪乃の口に当てた。
「何をっ!?んんっ!?……」
布を当てられた雪乃は すぐに意識を失った。
その身体をしっかりと受け止めると、男は
雪乃をベッドへ運んだ。
意識のない雪乃を男は 愛しげに見つめ
そっと雪乃に口づけした。