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-蜜姫-
第6章 ー第五章ー
ー北條家ー
パサッ
男は目を通した書類を落とした。
「…………ふーん…」
「如何いたしますか?
雅人様からも 1度本條家に来るように言われておりますが……」
「……面倒くさいな……」
「……司様…………」
「……はっ…
わかったよ。今から行ってくる。」
そう言うと、司はダルそうにソファーから立ち上がり首をコキコキ鳴らす。
「では、車を……」
「いい。自分で行く。」
「承知いたしました。
お気をつけて……」
男は頭を下げる。
「蜜姫か……
どんな女なんだか……」
はぁ………と溜め息をつきながら、部屋を出ていった。
「おはようございます。
雪乃様♪
今朝は私が腕を奮いましたのよ♪
お口に合えば よろしいのですが…」
「…あ…ありがとう?」
雪乃は朝から明るくテンションの高い紫乃に驚きつつ、朝食をいただいた。
「…美味しい…!」
一口食べて 雪乃は笑顔になる。
「あぁ、良かった♪」
紫乃も笑顔になる。
「紫乃さん。何か良いことあったの?」
「え?
……あ……はい…」
紫乃は嬉しそうに頬を染めて 答えた。
雪乃は 食べながら紫乃をソッと見つめる。
今日の紫乃は 肌も髪もいつもより艶々している。
それに 何だか色気もある。
雪乃は紫乃を見てると、何だかドキドキしてきた。
『わ……何で私、紫乃さんを見てドキドキするんだろ?
紫乃さんは可愛い女性だけど、今朝は何だか艶っぽいな……。』
「雪乃様?
私の顔に何かついてますか?」
「えっ?
あ……ごめんなさい。今朝の紫乃さん
いつもと違って 綺麗だから…」
「え……?
まぁっ 雪乃様ったら/////」
紫乃は真っ赤になり アタフタした。
雪乃はそんな紫乃を微笑ましく見つめる。
「紫乃は大好きな人と昨日会えたから 上機嫌なんですよ。」
「真由子っ!」
「真由子さん」
「おはようございます。
雪乃様。」
真由子は、ニッコリ笑った。