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第4章 紺野の発熱

レンタルビデオ屋でテキトーに選んだDVDを抱え、歩道を歩き出そうとしたところで柏木に会った。

「お、紺野。なに？ 映画鑑賞か？」

男に欲情してしまった自分に動揺し、紺野は慌ててアダルトビデオを借りに行ったのだ。
柏木の脇腹よりも、女性の胸に興奮する自分を確認したかった。

よりによってなんで今会うかなー…と、照れる気持ちを隠すようにわざとおちゃらけてみる。

「AV鑑賞！ 柏木さんも一緒にどうですか!?」

「はぁ？ やだよ、中学生じゃあるまいし」

「小学生から進級できた！ やった！」

「そーじゃねぇだろ」

「いいじゃないですかー。抜き合いとかしてみます？」

「バッカじゃねぇの！」

鉄拳が来る！ と身構えた紺野だったが、目があった柏木は赤らめた顔を逸らすから。

──は！ 可愛い

いやいやいや、だからそれおかしいって！