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双眸
第1章 序
「あっ…あっ…」
行灯の蝋燭の炎が揺らめく薄明かりの中で女の影が壁を踊る
艶やかな声が時に甘く、時に劇しく水音に混じりながら響いていた
「良く締まる…この身体を味わえなくなるのは惜しい気もする」
己の上でよがる女に男は端正な顔を妖しく歪め笑う
女の白く弾力のある乳房が突き上げる度に揺れるのを男は満足げに見上げる
「お前もそう思わないか?なぁ、瑞乃(ミズノ)」
瑞乃と呼ばれた女には男の問いに応える余裕などとうに失われていた
「っ…んぁっ…」
瑞乃の胸を掴んでピンと立ち上がる頂を指で弾くと、甘い声をあげながら瑞乃の膣内が男の陰茎を締め付ける
瑞乃は暫く会えぬ愛しい男の貌(カタチ)と温もりと激しさをその身に刻むだけで精一杯だったのだ
彼方に跳ばされそうになる意識を必死に繋ぎ止め、瑞乃は愛しい男の上で腰を振り乱れに乱れる
まるでこの日の夜を忘れぬかのように