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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第184章 Tomorrow~直樹と有喜菜、その後
「ごめんね」
気の強い妻にいつになく素直に詫びられ、直輝は怯んだ。
「いや、ま、良いさ」
直輝は先刻、届いたばかりの葉書のことを思い出した。
「そういゃア、マスターから手紙が届いてるぞ」
「マスター?」
「ほら、〝キャッツ・アイ〟のマスター。吉瀬さん」
「ああ、私たちが結婚前によくデートした、あのお店ね?」
「そうそう、お前があそこに置いてあるグランドピアノをよく弾いてただろ。ああ見えて、マスターは趣味の多い人で、写真もピアノも玄人はだしなんだぜ。だから、マスターの大切なあのピアノに触らせて貰える人は本当に限られてるんだ」
「それで、吉瀬さんがどうかしたの?」
気の強い妻にいつになく素直に詫びられ、直輝は怯んだ。
「いや、ま、良いさ」
直輝は先刻、届いたばかりの葉書のことを思い出した。
「そういゃア、マスターから手紙が届いてるぞ」
「マスター?」
「ほら、〝キャッツ・アイ〟のマスター。吉瀬さん」
「ああ、私たちが結婚前によくデートした、あのお店ね?」
「そうそう、お前があそこに置いてあるグランドピアノをよく弾いてただろ。ああ見えて、マスターは趣味の多い人で、写真もピアノも玄人はだしなんだぜ。だから、マスターの大切なあのピアノに触らせて貰える人は本当に限られてるんだ」
「それで、吉瀬さんがどうかしたの?」