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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第184章 Tomorrow~直樹と有喜菜、その後
「彼、結婚したらしいな。来年の春には初めての子どもが生まれるそうだ。プロポーズしてからも二年付き合って、やっと結婚にこぎ着けたって、物凄い歓び様だな。こいつは相当、奥さんにのぼせ上がってるとしか思えない。この歳で、できちゃった結婚をするのは気恥ずかしいけど、せっかく得た大切な妻子をこれからはきちんと守っていきたいって書いてある」
「そう。吉瀬さんもついに結婚したのね。キャッツ・アイのマスターが結婚したら、がっかりする女性は多いでしょうに」
「吉瀬さんはかなりモテたからなあ。もちろん、俺の次にだが」
「まっ、よく言う」
直輝の軽口に、有喜菜は声を立てて笑った。
「春に生まれるのなら、私たちのところより、少し後になるのね」
どうやら、ケーキが焼き上がったようだ。有喜菜はオーブンから湯気の立つシフォンケーキを取り出した。
「そう。吉瀬さんもついに結婚したのね。キャッツ・アイのマスターが結婚したら、がっかりする女性は多いでしょうに」
「吉瀬さんはかなりモテたからなあ。もちろん、俺の次にだが」
「まっ、よく言う」
直輝の軽口に、有喜菜は声を立てて笑った。
「春に生まれるのなら、私たちのところより、少し後になるのね」
どうやら、ケーキが焼き上がったようだ。有喜菜はオーブンから湯気の立つシフォンケーキを取り出した。