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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第184章 Tomorrow~直樹と有喜菜、その後
普通なら、多分、絶縁状態になるだろうのに、奇跡的に紗英子と有喜菜の絆が細々と繋がっているのは、他ならぬ眞歩の存在があるからだろう。
眞歩がお腹にいた頃は、あまり愛情を感じなかったらしい有喜菜だが、今はそうでもないらしい。やはり、自分の血を引いていなくても、十月十日、胎内で育み生命を賭けて生み出したあの娘を愛おしいと思うようになった。そんなようなことをある日、直輝に告げたことがある。
自分たちもついに我が子を得たが、その前にも有喜菜はよく言っていた。
―無理に子どもを作る必要はないの。私には眞歩ちゃんがいるから良いわ。
そのひとことが何より有喜菜の眞歩への気持ちを物語っていはしないか。
有喜菜の言葉どおり、不妊治療もせずに自然に任せていたら、予期せず自然妊娠したのである。
眞歩がお腹にいた頃は、あまり愛情を感じなかったらしい有喜菜だが、今はそうでもないらしい。やはり、自分の血を引いていなくても、十月十日、胎内で育み生命を賭けて生み出したあの娘を愛おしいと思うようになった。そんなようなことをある日、直輝に告げたことがある。
自分たちもついに我が子を得たが、その前にも有喜菜はよく言っていた。
―無理に子どもを作る必要はないの。私には眞歩ちゃんがいるから良いわ。
そのひとことが何より有喜菜の眞歩への気持ちを物語っていはしないか。
有喜菜の言葉どおり、不妊治療もせずに自然に任せていたら、予期せず自然妊娠したのである。