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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第30章 かすみ草のように生きて
かつて、京都の大学の寮にいた頃、寮長先生がこんなことを言われました。
〝あなたたち、主役にはならなくて良いのよ。かすみ草を思い出してご覧なさい。
かすみ草は一本ではとても目立たない地味な花だけど、その存在なくして花束はできな
いでしょう。だから、あなたたちは、そういう控えめでいながらも、存在感のある誰かを
支えることのできる女性になってね〟
今も忘れられない言葉です。
あれから気の遠くなるような歳月が流れましたが、私の心にはいつもその一言が残って
います。
私の作品に〝心花〟というタイトルの小説があります。ヒロインのお彩は亡くなった母
お絹から〝心に花を咲かせるんだよ。ささやかでも良いから、自分だけの花を咲かせるん
だ〟、そう言い聞かされて育ちます。
実は、あのお絹の言葉は寮長先生の教えから来たものです。
私自身の座右の銘でもあります。
〝あなたたち、主役にはならなくて良いのよ。かすみ草を思い出してご覧なさい。
かすみ草は一本ではとても目立たない地味な花だけど、その存在なくして花束はできな
いでしょう。だから、あなたたちは、そういう控えめでいながらも、存在感のある誰かを
支えることのできる女性になってね〟
今も忘れられない言葉です。
あれから気の遠くなるような歳月が流れましたが、私の心にはいつもその一言が残って
います。
私の作品に〝心花〟というタイトルの小説があります。ヒロインのお彩は亡くなった母
お絹から〝心に花を咲かせるんだよ。ささやかでも良いから、自分だけの花を咲かせるん
だ〟、そう言い聞かされて育ちます。
実は、あのお絹の言葉は寮長先生の教えから来たものです。
私自身の座右の銘でもあります。