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催眠玩具
第9章 美獣の檻

「っ……ああっ」

「いやらしいおっぱいだな……服の上からでも勃たせてるのがわかるぜ」

 高城さんとは思えない言葉遣い。
 でも、低くて甘いその声だけは変わらなくて、私の鼓膜に心地良く響いてしまう。

 どうすればいいの。どうすれば……。

 唇が塞がれる。

「んっ……ふっ……」

「ん……ぅ……」

 甘い吐息が鼻先で混ざり合った。

 ああ、由美が戻って来てしまう。
 このままでは……。

 官能におののき、悦びの声を漏らしながらも私はこの状況をどうすべきかに考えを巡らせた。

 自制心。
 どうにか残ったそれは、どんどん失われつつある。

 高城さんもさっきまでは自分を抑えていたのではないだろうか。
 あんな風に由美の目を避けて触って来たのは……そして今、由美がいなくなってからこうしているのは、そのせいだと思う。

 でも……。

 こうしてキスしながらも、私の中でどんどん欲望が強まっていくのがわかる。それ以外はどうでも良くなっていく……きっと、高城さんも同じ。

 このままでは破滅だ。

 ただ、ひとつだけ……私は思いついたことがあった。
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