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第11章 真実の愛

「亜理紗……愛しているよ」

　高城さんが私の手をとる。そして、すぐさま唇が塞がれる。
　私の胸に潜り込む手に手を重ねて一緒に動かす。

　抑圧されていた私の中の暗示による劣情と、再び覚醒した高城さんの淫獣の催眠が、解放の悦びに激しい火焔を立ち昇らせて絡み合う。

　けれどこれは、決して操られているのではない。

　だって、私は……私たちは、愛し合っているのだから。
　愛し合う者同士が、するべきことをしているだけなのだから。

「私もよ……ああ……」

　愛と官能の呻きに酔い、高城さんの手を導きながら、その耳元で私は囁いた。

「私も……貴方を愛しています」

　ボタンが外され、乱暴にジッパーを左右に開かれて、私のショーツが露わとなる。

　……その中に、早く。

　今度の願いは言葉にしなくても伝わった。

　狭い空間の中で押し潰すように覆いかぶさってくる男の体。男の匂い。

　本当の愛を受け入れながら、私は少年の催眠に対する密かな勝利を感じていた。

　二人は同じ。
　同じ心。