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催眠玩具
第15章 愛する玩具

 いっぱい、いっぱい遊んだね。
 僕とお姉ちゃんで、玩具を使って遊んだね。

 そしてあの日はやって来たんだ。

 大人たちが、僕からお姉ちゃんと玩具を一度に取り上げたあの日。
 みんながお姉ちゃんのことを悪いお姉ちゃんだと言って。
 僕はもうお姉ちゃんに会えなくなったと知った。

 お姉ちゃんを取り上げられて僕の心は空っぽになった。
 だって、僕の心の中はお姉ちゃんでいっぱいだったから。

 僕の空っぽの心は泣き方を知らなかった。
 代わりに泣いてくれる玩具も見つからなくて。

 僕の空っぽの心は怒り方も知らなかった。
 代わりに怒ってくれる玩具も見つからなくて。

 どこに行ったの、僕の玩具箱。
 お姉ちゃんの素敵な玩具箱といっしょに、どこに奪われてしまったの?

 ねえ、亜理紗お姉ちゃん、知ってる?

 それから僕は色々なことを憶えたんだ。

 笑わせ方、怒らせ方、泣かせ方……。
 僕は自分でできないから、誰か他の人にそれをやって貰うやり方を憶えたの。

 お姉ちゃんが僕にそうしていたように。
 僕もお姉ちゃんにそうしたように。

 二人でいつもしていたように。

 そうして僕は大人になるのを待っている。

 いつかお姉ちゃんにまた会える日を。
 お姉ちゃんが僕を迎えに来てくれた時、また二人で遊べるように、玩具を集めて待っている。
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