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催眠玩具
第1章 プロローグ

 跳ね上がった少年の顔に頬を寄せ、女が耳元で囁く。

「自分で触って自分で感じちゃったの……? やらしい子ね……」

「ち……違いま……」

「違わないのよ。恥ずかしがらなくてもいいの……誰だってそうなんだから」

 慰めにならない慰めを口にしながら、女は自分自身の手で少年の胸をまさぐり始める。

「あ……ああ……ああっ……ううぅっ……」

 くすぐる様な乳首への愛撫。絞る様なペニスへの折檻。

 誰にも見られないように体を被せたわずかな死角の空間の中で、それは激しさを増して少年を追い立てていった。

「ねぇ……パンツの中……どうなっているのかな……膨らんでるだけじゃないよね……」

 隠せぬ興奮をにじませて、女が少年に囁きかける。

 到着駅で開くのとは反対側に居るのを良い事に、もう何区間もずっとこうして弄び続けて来た。
 容赦なく何度も追い詰めては、再び高めてを繰り返し。

 少年の下着の中が、ただ膨らんだりしぼんだりしたという、それだけであるはずがなかった。
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