この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
催眠玩具
第7章 新しい人生
「……亜理紗」
その口から、私の名前がこぼれ落ちた瞬間、私の中で新しいスイッチが入った。
もう、わかっていた。
これは少年が私の中に仕込んでいた新しい暗示なのだ。
胸の奥が疼き始め、身を溶かす火照りが下腹へと滑り込んでゆく。
「あっ……あ、は……くぅっ……嫌……こんなの……」
陽の光にさらされた雪のように、当たり前の如く溶け崩れていく私の心。
内側から始まった溶融は、外へと、もっと激しい反応を求めて欲望する。
「敬……見てごらん、亜理紗のあのいやらしい顔……欲しくて欲しくてたまらないんだ。何を欲しがっているか……わかるよね?」
見られている……その事が、あの暗示を甦らせる。
昼間さんざん苦しめられた、あの快感を。
「あん、ふ……ぅぅっ……!」
金縛りの呪縛すら打ち破るほどの刺すような疼きが子宮を襲い、私はソファの上で身を折った。
間違いなく濡れている。
濡れるどころか、隙間なく満ち溢れているに違いなかった。
肉と肉の間に。
水が。
私の中の水が、準備を完了させている。