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陽炎 ー第二夜ー
第2章 勝負師
ツラツラ考えながら歩いてたら、気づけばとうに昼を回ってて、さすがに腹が減った俺は、懐に残ってた小銭で蕎麦を食った。
残りで今晩一食くらいはどうにかなるだろうけど、問題は泊まるトコだよ。
さすがに冬の野宿はキツイ。
今まで気にしちゃいなかったが、俺が渡り歩いてた女の家といったら、俺が歩いて回れる範囲内。
つまり結構近いとこばっかりだ。
俺が気づかなかっただけで、例えば、女の家から出てくる俺を、別の女が見てた、なんてことは、十分あり得る。
トヨを傷つけたように、みんな何かしら知ってて、抱え込んでるか、言いたい事も呑んでくれてるのかもしれない、俺が関わることは、誰かを傷つけるだけなのかもしれない、そう思ったら、誰のとこに行きゃいいのか、分からなくなった。
あ〜ぁ、どうするかなぁ…
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