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弓月 舞 after story 集
第1章 Merry X'mas ~ 俺様Drに聖なる夜を
「来年はお前にも首輪を贈ってやろうか」
「……ぇ」
「…ッ…冗談だ」
柚子の身体が抱えられて
部屋の奥にゆったりと運ばれていく。
床から足が離れて慌てる彼女の、左手の薬指。
そこにはめられた輪( リング)こそが何よりの証──
“ 首輪なんて必要ない… ”
春に贈った婚約指輪。
柚子は大学に行く時は外しているが、特別な日にはこうやって指にはめている。
そこに、もうひとつの指輪が加わるまでは…
まだ時間がかかる。
柚子が大学院を卒業してからと決めているからだ。