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弓月 舞 after story 集
第2章 初詣に行きましょうか
「勉強が大変なのはわかるさ。でも初詣くらいは行っとかないと…ほら、受験の神様に、嫌われるよ」
「……っ」
零の言うことは正しいかもしれない。
けれど…やはり着物は必要なかったと思う。
参拝の列に並びながら、茜はぐっと不平を堪えた。
「参拝したら さっさと帰るからな」
「それでもいいけど…、あっちとか行ったら赤餅とかお汁粉とか貰えるって、行こーよ」
「甘いものは嫌いだ」
「さっすが、辛口で定評ある茜さん」
「五月蝿いな…ッ──…、あ!?」
零に向かって振り返った茜が、──
何に反応したのか
突如として走り出した。
「‥うわっ!」
( そして次の瞬間、茜は裾をふんで転んだ! )
「──何してるの?(汗)」
「…ちっ…歩きにくい…!!」