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弓月 舞 after story 集
第2章 初詣に行きましょうか


「お前は、凰鳴の番犬女…っ」

「……」


やっと気付いたか

──…と言ってやりたかったが、そのあだ名に反応するのは癪( シャク )だ。



「お、俺達に何の用だよっ」

茜のことを思い出したらしい彼等は、明らかに彼女に怯えていた。



「お前達に用なんてない。ただ…その女性がどう見たって迷惑がっているだろう」

「わたし…?」

その女性は、突然現れて自分を庇う謎の着物少女をそっと見上げた。


茜は安心させようと軽く目配せを返す。


背が低く華奢で大人しそうなその女性は、おそらく三つ、四つほど茜より歳上であろうが……

どうも梗子と似た雰囲気を持っているので、放っておけない。



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