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弓月 舞 after story 集
第2章 初詣に行きましょうか
男達がいなくなり
絵馬掛けの前には茜と、彼等にからまれていた女性だけが残された。
「──…」
茜は絵馬に書かれた願い事を呆然と眺める。
《 オヤジのラーメン店が 成功しますように 》
‥‥不味い
「…悪い事をしてしまったな…あいつ等に」
てっきりふざけた願い事だとばかり…
そう思い込んでいた茜は反省するほかない。
「…案外、まともな事書いてるじゃないかよ」
「……ふふ」
「…っ」
肩を落として呟いた茜の隣で、女性が口許をおさえて笑った。