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弓月 舞 after story 集
第3章 もしも企画《 教師編 》第一弾
「うわっ、柚子ちゃん危ないよ」
「きゃ、あ、ごめん…っ」
25mプールの中腹でかろうじて頭を出して立っている柚子に、泳いできた別の生徒がぶつかりそうになった。
柚子は慌てて泳ぎを再開する。
しかし、ちょうど真ん中の深い所で止まってしまった彼女は、上手く底を蹴ることもできず前に進めない。
「ごめんね…先に行っていいよ」
仕方がないので端に寄って、次の生徒に自分を抜かしてもらった。
授業が後半にさしかかってから、各レーンに別れて皆は好きなようにぐるぐると泳いでいる。
前の生徒に追い付かないよう自分のスピードに合ったレーンで泳ぐのだが、水泳の苦手な柚子は一番遅いレーンでも追い付かれてしまうのだ。