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弓月 舞 after story 集
第3章 もしも企画《 教師編 》第一弾
かれこれ30分は経過しただろうか。
「なかなか上達しないな…」
「…ハァ…ハァ、ごめんなさい…先生」
「何故だ?お前は運動神経はいい筈だろう。春にやった体力テストもなかなかの成績だ。この前のマット運動も良くできていたしな」
「陸と、水中では…ハァ、違いすぎて」
泳ぎっぱなしでくたくたな柚子は、彼の口から誉め言葉が出ているのを珍しく思いながらも、喜ぶ余裕がない。
「冷たいのも…苦手…なんです」
「─ん?おい、誰が休めと言った」
「…ぁ、はい…ごめんなさい」
方向を変えて、彼の立っている方へ戻る。
といっても疲労した身体ではこれ以上泳げる自信などなかった。
───
「──…市ノ瀬先生、
これはいったいどういう事だい?」
「…?」