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弓月 舞 after story 集
第3章 もしも企画《 教師編 》第一弾
「君がきちんと、彼女が泳げるように尽くしているならまだしも……この様子ではどう考えても職権乱用だ。いま流行りの教育委員会の会議にかけられても知らないよ?」
「…なんだと?」
「まったく…」
声に凄みを増した市ノ瀬を溜め息とともに流し
三上は柚子の元へ歩いてきた。
まだ水気が残るプールサイド
彼が足をつける度にピチピチと音が鳴った。
「──…」
「戻りましょう、矢崎さん」
「…わたし、まだ泳げなくて…」
「構わないよ。後日、俺が教えてあげるさ」
「──三上先生が!? 」
「──…!?」
その瞬間、すごい形相で市ノ瀬がこちらに振り返ったのが柚子の位置から見えた。