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弓月 舞 after story 集
第4章 もしも企画《 教師編 》第二弾
「諦めるんだな」
「えー…でも俺、今から外で体育祭の練習なのに」
「丁度いいじゃないか。日に焼けて来い」
「俺は別にいいですけど」
知ったことか、このまま突き返してやろう。
さっさと出て行けと冷たくあしらうと、珍しく困った様子で零が迷っている。
「このカッコで出歩いてると、茜さんが怒るんですよー」
「…は、誰だ」
「先生、茜さん、知らないの?…あーーでも、確かに保健室には来ないだろうなぁ」
“ 無駄話を……! ”
「呆れるほどタフなんで」
どうやら零は、すぐにはここから出て行く気がないらしい。
市ノ瀬は声を荒げないよう抑えながら、このジャージ忘れ常習犯を締め出しにかかった。
「お前の事情はこちらの責任ではない…!
理解できたか?さっさとグラウンドに…──」
ガララっ
“ ……っ ”
今度は誰だ?
「お前は……」
「Bonjour ( ボンジュール )、イチノセ。
今日も機嫌が、お悪いようで……」
「新人の英語教師か…。何の用だ?」