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弓月 舞 after story 集
第4章 もしも企画《 教師編 》第二弾
今まで上げなかった腰を、ここにきて……。
「お前の目当ての生徒はここにいないっ…」
ハルトの身体を止めて、制服の胸ぐらを掴む。
「保健室では静かにするのが常識だろう。頭に叩き込め」
「…ちっ…!!」
「それができないなら放り出すぞ。吹っ飛ばされるのが嫌なら、自分の足で立ち去れ…」
「…っ…離せ」
ハルトは舌打ちとともに後退し
胸ぐらを掴む彼の手をはらった。
「…いないってのは本当だろうな?」
「そうだと言ってる」
「チッ…なら用はねぇ…っ」
ハルトは頭のいい生徒だ。
市ノ瀬の表情を見れば、その言葉が嘘かどうかぐらい判断できる。
「もしカルロが来たら伝えとけよ、これ以上サボったらまた留年だってな!」
カルロがいないのなら他の場所を探さなければならず、彼はすぐに開けっ放しのドアから外に出た。
「…何を見てる?そこの二人も用が済んだなら出て行け」
「ハァ…結局このカッコか」
「やれやれ、失礼いたします」
市ノ瀬の剣幕( ケンマク )は隣の二人にも飛び火する。
ジャージを借りれず上裸の零は、大げさに溜め息をついて回れ右。
遊びは終わりだと察したクロードも、名残惜しげではあるが保健室を去った。