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弓月 舞 after story 集
第4章 もしも企画《 教師編 》第二弾
「体温が上がっていく…。この様子だと熱もあるんじゃないのか?」
「…そッ…それは先生が…!!」
一息の間をおいて、あわあわと慌てながら頬を染める柚子。
「俺が?──…下の名で呼んだからか」
「…そうです…!!」
それに顔も近いし
「何が悪い?お前もいい加減、二人きりの時に『先生』はやめろ。まだ慣れないのか」
「…っ…でもここ学校──」
言い返そうとした口は
すぐに…この男に蓋をされる。
「……ハァ…っ」
頭がくらくらして、本当に熱が出てきそうだ。
「…だめ…ッ…風邪が移ります」
「……」
「……コホッ…ハァ、せんせ…」
「…言ってみろ…」
「──…っ……た、匠…さ ん」
「……フっ」
病人である生徒をベッドに押し付けて、名を呼ぶように強制するこの保健医は
満足そうに口の端を上げた。