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弓月 舞 after story 集
第1章 Merry X'mas ~ 俺様Drに聖なる夜を
「あのー」
「お前…、よくここまで できるよな…」
振り返った匠は、彼女の頭からサンタ帽子をひょいと奪った。
帽子をとられて乱れた髪を手ぐしで直しながら、柚子が俯く。
「…ひとりだったらやらないです。匠さんが見てくれる時を想像しながらだと、楽しく…できるから」
「──…お前の想像では俺はどんな反応をしていたんだ」
「……」
ふっと優しい視線を感じて、柚子は顔を上げた。
見下ろす匠は笑っていなかった。いつもの無表情。
でも──
「今の…匠さん。わたしが想像してた匠さんです」
「…ハァ…少しは欲張れよ」
「ううん、だって…わかるもの」
喜んでくれてる
それがわかる。
だって嬉しそうな顔してる──。