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恋花火***side story
第19章 soccer boy*Riku
そして迎えた春。


入学式、俺は高校二年生になった。


ハードな部活や勉強にもやっと慣れてきた頃。


友人たちは皆窓から園庭を眺め、あの子が可愛いだとか、今年はレベル高いとか、新入生女子の品定め。


「陸も見てみろよ。」

「んー、俺はいい。」

「茜に怒られるか。笑」


今年も茜との偽装交際継続中。


その日の放課後、サッカー部にはたくさんの見学が来た。


あまりにも人数が多すぎて、見学のために整理券くばられるくらい。


俺たちの時もすごい人数だったけどそれ以上。


その見学の人数は日が経つごとに減っていった。


なぜならみんな入部したから。


とある日、見学の人数もまばらになった頃


グラウンドのフェンス越しに立っている、やけに背の高い男に気が付いた。


その背格好には見覚えがある。


_____大石タケルだった。



まさかここの高校だったなんて。


もしかして一緒にプレイ出来るのかな?


あの武器が手に入れば、向かうところ敵なしだと思うんだけど。


だけど何日経っても、大石タケルはサッカー部に入部しなかった。
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