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恋花火***side story
第19章 soccer boy*Riku
"東三中の大石がこの高校に入学した"
その情報でサッカー部は持ちきり。
それほどまでに彼はここら辺では有名だった。
だけど素行に難ありだと言われていた。
確かに、東三中の奴らに聞いた話では結構無茶する奴だとは思っていたけれど。
だけど優しい顔だって見たこともある。
えくぼを浮かべている、あの女の子といる時だけは_____
もう見学する奴なんかいなくなったというのに、ふらりと現れた大石タケル。
「俺、おまえのこと知ってるよ。」
ほぼ無意識に話しかけていた。
「えっ…なんでですか?」
「俺、対戦したことあるよ。中体連で。」
話していくうちに、大石タケルも思い出してくれたみたいだ。
どうしても一緒にプレイしたい。
あの武器をこの目でもう一度見たい。
それにあの時は大石タケルに完敗したから、もう一度やらせて欲しい。
きっとおまえとサッカーやったらすげー楽しいと思う。
必死だった。
大石タケルは、それまで抱いていた印象より、随分柔らかい奴だと思った。
受け答えもそこまで乱暴じゃない。
むしろ礼儀正しいじゃんと思った。
その場で大石タケルは入部しなかった。
_____けれども数日後
「よろしくお願いします…」
大石タケルが入部した。
時間差ありすぎ、焦らしすぎ。
ふいうちで驚いた。
「よろしくな。」
嬉しくてつい頭を撫でた。
弟の海にしてるみたく。
すると大石タケルは、めちゃくちゃ可愛い顔して笑った。
そしてもうひとつ、驚いたこと。
なんと大石タケルは、えくぼの可愛いあの子を連れて来た。
俺はエリカのことが好きだったはず。
激しくて熱い恋に溺れて
まだ水面下でもがいていたはずなのに。
「松下菜月です。マネージャー頑張ります!」
ニッコリ微笑むその顔を見た瞬間
長く苦しい水中から
ようやく息が出来る世界に抜け出せたような
そんな気がしたんだ。
その情報でサッカー部は持ちきり。
それほどまでに彼はここら辺では有名だった。
だけど素行に難ありだと言われていた。
確かに、東三中の奴らに聞いた話では結構無茶する奴だとは思っていたけれど。
だけど優しい顔だって見たこともある。
えくぼを浮かべている、あの女の子といる時だけは_____
もう見学する奴なんかいなくなったというのに、ふらりと現れた大石タケル。
「俺、おまえのこと知ってるよ。」
ほぼ無意識に話しかけていた。
「えっ…なんでですか?」
「俺、対戦したことあるよ。中体連で。」
話していくうちに、大石タケルも思い出してくれたみたいだ。
どうしても一緒にプレイしたい。
あの武器をこの目でもう一度見たい。
それにあの時は大石タケルに完敗したから、もう一度やらせて欲しい。
きっとおまえとサッカーやったらすげー楽しいと思う。
必死だった。
大石タケルは、それまで抱いていた印象より、随分柔らかい奴だと思った。
受け答えもそこまで乱暴じゃない。
むしろ礼儀正しいじゃんと思った。
その場で大石タケルは入部しなかった。
_____けれども数日後
「よろしくお願いします…」
大石タケルが入部した。
時間差ありすぎ、焦らしすぎ。
ふいうちで驚いた。
「よろしくな。」
嬉しくてつい頭を撫でた。
弟の海にしてるみたく。
すると大石タケルは、めちゃくちゃ可愛い顔して笑った。
そしてもうひとつ、驚いたこと。
なんと大石タケルは、えくぼの可愛いあの子を連れて来た。
俺はエリカのことが好きだったはず。
激しくて熱い恋に溺れて
まだ水面下でもがいていたはずなのに。
「松下菜月です。マネージャー頑張ります!」
ニッコリ微笑むその顔を見た瞬間
長く苦しい水中から
ようやく息が出来る世界に抜け出せたような
そんな気がしたんだ。