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恋花火***side story
第20章 シアワセ日和
翌日はサッカー部みんなで恒例の海。
みんなはここぞとばかりにはしゃいでいる。
「陸テンションひくーい」
ユリに言われた。
自分でも思う。
むしろみんななんでそんな元気なのか不思議。
海で投げ合いとかしてるみんなを、砂浜から眺めた。
そのとき背中に冷たい刺激が走った。
ビックリして振り向くと、茜がかき氷を手に立っていた。
「食べるー?」
「いや…」
言いかけて、つい先日の銭湯でのやり取りを思い出し
「…食べる。」そう言い直した。
「だーめ。」
「いやいや、食べるって言ったじゃん!」
茜は笑ってた。
意味がわかんないけど、スプーンですくって「はいどーぞ。」差し出してきた。
まるで恋人たちみたいにアーンされて、不本意ながらも緊張した。
「なにこれくらいで緊張してんの?去年までヤリまくってた男が今更。」
「それ禁句。」
郁と茜は、遠慮せずにエリカのこともバンバン言ってくる。
たぶん、二人にはデリカシーっていうものがないんだと思う。
「郁と茜って似てる。」
「郁?」
「前に言ったじゃん。俺の兄。」
「あぁ、腹違いのお兄さんね。」
全く躊躇せずに言うもんだから、逆に清々しいくらい。
「陸に似てる?」
「自分ではわかんないけど。」
「今度会ってみたいな。」
「じゃー今度会ってやって。」
「うん。」
茜も無駄にテンション高くないから一緒にいて楽。
「ねぇ知ってる?」
「なに?」
いきなり茜が面白そうに話し出した。
「菜月ちゃんち今金魚がいるんだって。」
「ふーん?」
「夏祭りでタケル君ととったみたいで。二匹いてね、名前がとっても面白いんだよ。」
夏祭りね…二人で行ったのか。
プチモヤモヤ。
「その金魚の名前がね、柚子胡椒ちゃんと醤油マヨネーズちゃんだって。」
茜は面白いでしょ?って、たぶん笑わせようとして教えてくれた。
だけど俺の口から出たのは、「だからなに?」
また、冷たくしてしまう。
みんなはここぞとばかりにはしゃいでいる。
「陸テンションひくーい」
ユリに言われた。
自分でも思う。
むしろみんななんでそんな元気なのか不思議。
海で投げ合いとかしてるみんなを、砂浜から眺めた。
そのとき背中に冷たい刺激が走った。
ビックリして振り向くと、茜がかき氷を手に立っていた。
「食べるー?」
「いや…」
言いかけて、つい先日の銭湯でのやり取りを思い出し
「…食べる。」そう言い直した。
「だーめ。」
「いやいや、食べるって言ったじゃん!」
茜は笑ってた。
意味がわかんないけど、スプーンですくって「はいどーぞ。」差し出してきた。
まるで恋人たちみたいにアーンされて、不本意ながらも緊張した。
「なにこれくらいで緊張してんの?去年までヤリまくってた男が今更。」
「それ禁句。」
郁と茜は、遠慮せずにエリカのこともバンバン言ってくる。
たぶん、二人にはデリカシーっていうものがないんだと思う。
「郁と茜って似てる。」
「郁?」
「前に言ったじゃん。俺の兄。」
「あぁ、腹違いのお兄さんね。」
全く躊躇せずに言うもんだから、逆に清々しいくらい。
「陸に似てる?」
「自分ではわかんないけど。」
「今度会ってみたいな。」
「じゃー今度会ってやって。」
「うん。」
茜も無駄にテンション高くないから一緒にいて楽。
「ねぇ知ってる?」
「なに?」
いきなり茜が面白そうに話し出した。
「菜月ちゃんち今金魚がいるんだって。」
「ふーん?」
「夏祭りでタケル君ととったみたいで。二匹いてね、名前がとっても面白いんだよ。」
夏祭りね…二人で行ったのか。
プチモヤモヤ。
「その金魚の名前がね、柚子胡椒ちゃんと醤油マヨネーズちゃんだって。」
茜は面白いでしょ?って、たぶん笑わせようとして教えてくれた。
だけど俺の口から出たのは、「だからなに?」
また、冷たくしてしまう。