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恋花火***side story
第25章 COOL GUY (風)
その日は熱が上がったり下がったりで、自然と身体に負担がかかっていたのか、うっかり眠ってしまっていた。


夢と現実を行ったり来たりする中で耳に届いた泣き声


……菜月ちゃん


どうしたの


なんで泣いてるの


聞きたいけど目が開かない


身体が動かない……


軽く金縛り状態になっていると聞こえてきたタケルの声


「…おまえが泣いてても、俺はもうなにもしてやれない」


……タケル


おまえじゃなきゃダメだろ


菜月ちゃんが泣いてたらさ……






次に気が付いた時は部屋には誰もいなくて


しばらくすると菜月ちゃんが部屋に入ってきた。


…泣き顔


さっきのは夢じゃなかったんだね








その日の菜月ちゃんはいつもと違った


珍しく求めてきた


それは俺を求めるというよりかは


何かを忘れたいがために。


悲しいことに俺は


その"何か"がわかってしまう


……だったら、とことん忘れさせてあげたい


二番目でもいいから


こうして一緒にいる時だけでもいい


たった少しでも


一番になれる瞬間があるのならば。



ゴムがなくてその日は出来なかったけど


翌日菜月ちゃんからの大変な告白を受け


ただでさえ昨日の半端なアレとか


満員電車での密着でいっぱいいっぱいだったのに


理性の糸もついに切れた。


一人でしてるってマジかよ


もう無理


想像しただけでヤバイ


"バイブとか使う"


茜の言葉を思い出す


菜月ちゃんも使ってんのかな


もう目の前の菜月ちゃんしか見えなくなって


学校にいるということも忘れ


優しいキスも愛撫も忘れ挿入した。


もはや雄。


自分勝手な欲だけに支配された乱暴な雄だ。


熱い精を放つと、いつもの如く一気に現実に戻される。


…これじゃあ、いつもの一人の行為となんら変わりない。


菜月ちゃんの気持ちを無視して


ただ欲のために突っ走って。


紅潮した頬の菜月ちゃんを抱きしめる。


まだ収まらない早い鼓動。


ごめん


こんなんでごめん。


"冷静になれ"


"大人になれ"


郁とスイに何度も言われた言葉を思い出した。

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