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恋花火***side story
第27章 CRAZY CRAZY*Takeru
茜先輩の秘密を共有してからというもの、いつもビックリさせられるけど


中でも一番ビックリさせられた事があった。


「あたしレズだけど、実は男の人とした事あるの。」

「ふーん。って、えっ!?」

「ふふ。ひいた?」

「いや、ひくっていうかビックリです!」


だってそれ俺に例えたら、男とするようなもんじゃん!?


想像してみる……


俺が男の人と……


無理!!


「それって気持ちいいんですか!?」

「うん。良かったの。」

「まさか相手って」

「陸ではないよ」

「あ〜ビックリした。」

「でも未遂なの。途中まで。」

「やっぱ無理だったんですか?」

「うーん。あたしは大丈夫だと思ったけど。相手に止められた。本当に好きな奴とすべきだって。」

「へぇ…相手の方大人ですね。」

「大人なんだかなんなんだか…」


茜先輩は元から不透明な部分があって、いつまでたってもその部分がクリアにならない不思議な人だった。


「それよりタケル君、キスしよう?」

「えー、またですかぁ?」

「なによ、嫌なの?」

「もういい加減あいつのこと諦めてくださいよ…」

「あと少しで諦めつきそうなの。」


そう言って、キスをする。


もう茜先輩はマジで危険。


つい先日菜月の家に行きたいとか急に言い出すし。


心配だからついてったけど、それで正解。


菜月は簡単に茜先輩に誘惑されてるし!!


茜先輩に頬を触られてポーッとしちゃってんじゃねーぞ。


油断も隙もない。


あの時俺がストップかけなきゃ、茜先輩と菜月は絶対チューしちゃってた。


「…ねぇ」

「なんですか?」

「タケル君はあたしとキスして欲求不満満たされないの?」

「申し訳ないけど全然っす。」

「ほう。」

「俺の欲を満たせるのは菜月だけ。」

「なんかそれってすごいよね?」

「そうっすか?」

「うん。すごい。」


茜先輩には悪いけど、こうやってキスされても何とも思わない。


例え万が一エッチしたとしても


たぶんなんとも思わないんじゃないかと思う。


その前に菜月以外じゃ身体も反応しないしね。


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