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恋花火***side story
第5章 友達、サッカー、恋愛
翌朝学校へ行くために家を出ると、家の前に茜が立っていた。
「…学校では話しにくいからさ。」
茜は学校にいると、俺に話しかけてこない。
自分と話すと俺まで無視されるからと、気を使っている。
「別にいいじゃん。普通に話そうよ。」
「…ダメ。」
中学までは徒歩20分くらいで着く。
だけど俺たちは、その倍くらいの時間をかけて歩いた。
昨日茜が泣いていた理由、俺が泣いた理由。
そんなの聞かなくたってお互いわかっている。
「「…ありがとう。」」
二人してセリフが被った。
「…なに、ありがとうって。」
「茜こそ。」
「あたしは、昨日陸の家行ってご飯ご馳走になったし…」
「そか。」
「美味しかった。」
「…また、遊びに来れば?」
「いいの?」
「うん。弟たちも喜ぶよ。」
茜は微笑み、「あたしもまた行きたいって思ってたんだ。」と言った。
その時頭に浮かんだのはエリカのこと。
前にエリカにはあんな風に言ったけど
やっぱ茜とは話がしたい。一緒にいると楽しいし。
それにエリカは沢田ユズキとは違って大人だから、きっと許してくれると思う。
大好きなエリカがいて、茜がいて。
素敵な仲間たちに囲まれている俺は恵まれている。
昨日は茜のおかげで、家族みんなで笑うこともできた。
幸せに満たされて、目に映るものすべてが、色鮮やかに見えるような気がした。
「…学校では話しにくいからさ。」
茜は学校にいると、俺に話しかけてこない。
自分と話すと俺まで無視されるからと、気を使っている。
「別にいいじゃん。普通に話そうよ。」
「…ダメ。」
中学までは徒歩20分くらいで着く。
だけど俺たちは、その倍くらいの時間をかけて歩いた。
昨日茜が泣いていた理由、俺が泣いた理由。
そんなの聞かなくたってお互いわかっている。
「「…ありがとう。」」
二人してセリフが被った。
「…なに、ありがとうって。」
「茜こそ。」
「あたしは、昨日陸の家行ってご飯ご馳走になったし…」
「そか。」
「美味しかった。」
「…また、遊びに来れば?」
「いいの?」
「うん。弟たちも喜ぶよ。」
茜は微笑み、「あたしもまた行きたいって思ってたんだ。」と言った。
その時頭に浮かんだのはエリカのこと。
前にエリカにはあんな風に言ったけど
やっぱ茜とは話がしたい。一緒にいると楽しいし。
それにエリカは沢田ユズキとは違って大人だから、きっと許してくれると思う。
大好きなエリカがいて、茜がいて。
素敵な仲間たちに囲まれている俺は恵まれている。
昨日は茜のおかげで、家族みんなで笑うこともできた。
幸せに満たされて、目に映るものすべてが、色鮮やかに見えるような気がした。