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恋花火***side story
第7章 僕らはみんな太陽の下で
エリカは車で来ていた。


乗るように言われたので、俺は友人とそこで別れ、エリカの車に乗り込んだ。


エリカのことを明日色々聞かれたらなんて答えよう…。


「……今、なに考えてる?」


運転席に座ったエリカが、顔を覗き込んできた。


それに上手く答えられないでいたら、エリカがふふっと笑った。


「…なに?」

「相原くんも中学生なんだなぁって思っちゃった。ジャージ着てるとこ初めて見た。」

「初めてだっけ?」

「うん。塾に来るときは制服だし。制服着てると、高校生にしか見えないよ。」


俺はまだ学生で


自分一人の力だけでは生きていけないほど無力。


車もないし。


「二人でいると、中学生だってこと忘れちゃう。」

「俺もそうだよ。エリカが19だってこと、たまに忘れてる。」

「…19ってさ、小さな頃はすごく大人に感じてたけど…。実際その歳になると全然だよ。」

「そうなの?」

「…相原くん。」

「ん?」

「早く大人になってよ。」


そう言って奪われた唇。


…今の言葉にはどんな意味が含まれているの?


それすらもわからない15歳の自分。


キスをして、SEXをして


いくら大人の真似をしても追いつけない。


俺は人を上手に愛する方法さえ


まだ見つけられずにいるのに…






「今日でサッカー部引退だね。お疲れ様。」


エリカは微笑み、優しく言ってきた。


その言葉が嬉しくて


俺はついつい饒舌になりサッカーの話をした。


エリカはそんな俺の話を聞いてくれて、嬉しかった。


俺たちも大石タケルみたいに


同じ方向を見て歩いていけるのかな


そう、思った。




「これでやっとゆっくり会えるね。」

「え?」

「だって部活もないでしょ?」

「まぁ…そうだけど。」


けれどもサッカーから離れる気はなかった。


仲間数人で、フットサルでもやるかって話も出てる。


「毎日会いたい。」


エリカのことはすげぇ好きだ。


だけどなんでだろう


ちっとも心が弾まない


うまく笑えない


とりあえずエリカの機嫌が今日は良いみたいだから、それに対し俺は頷いた。


「これ、相原くん持ってて。」


エリカから渡されたのは、マンションの合鍵だった。











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