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文句言いっこなしの三重奏
第8章 メヌエット
『こすず ほのりちゃんです。
みんな なかよく できるかなー?』
『『『はぁーい!』』』
幼稚園に通っていた頃、ほのりは近所に越してきた。当然のように、同じ幼稚園に通うことになったが…
『あいつ、まだでてこないんだ。』
『ゆーくん、あいつってー?』
『おんなだよ。
のりまき みたいななまえの。』
毎朝、僕と崇臣とほのりを乗せる為にやってくる、幼稚園バスの集合場所に。
『すみませんっ!後で連れて行きますので、先に行ってて下さい!』
いつもほのりは来なかった。
来るのは決まって、綺麗な女の人だった。
息を切らして、髪を振り乱して走ってくる女の人…それは、ほのりのお母さんだった。