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文句言いっこなしの三重奏
第8章 メヌエット


『ゆーくん。
ゆーくんは、このなかで、どれがすき?』

『ん…?
これ!ぜったいこれ!だって、いちばんかっこいいじゃん!』

『ふーん、そっかぁ。』

『たーくんは、どれ?どれがすきなの?』

『え、ぼく?んー、んーと…
おなじやつ。ぼくも、これがすきかなー。』

『ほんと?
いっしょだ!ぼくたち、おそろいだねー!』

『えっ…ふふ。
うん。ぼくたち、おそろいー!』


絵本を指差しながら、ゆーくん、たーくんと呼び合っていたのは、幼い日の僕達だ。
そこへ…


『あたしねぇ…これが、すき。』


ほのりが入ってきた。




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