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文句言いっこなしの三重奏
第8章 メヌエット


すくすくと育った僕達。
月日は流れ、毎日ランドセルを背負うことが当たり前になっていた小学4年生の頃。
ある朝、登校前の集合場所にほのりが現れないことがあった。


『勇、迎えに行く?』

『うん、そうだな。
…班長、崇と二人でほのを見てきます。先に行ってて下さい。』


小学校へは徒歩通学だった。防犯上、班登校が決まりとなっていて、毎朝近所の上級生が引率してくれていた。


『分かったよ。一応ゆっくり行ってるから。わざわざ走ってくることはないけど、追いつきそうなら後で合流しよう。左右の確認と、飛び出しには十分気をつけてな。』


その時の班長は確か六年生。班には他に一年生もいて、歩くペースを考えるとこれ以上は待てないと判断したんだろう。彼らが出発したところで、僕らは急ぎほのりの家へ向かった。




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