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文句言いっこなしの三重奏
第8章 メヌエット


『まあ…わざわざ来てくれたの。ごめんなさいね、前もって連絡できなくて。』


今日はお休みする、ほのりの母親はそう言った。でも、理由はハッキリとは教えてくれなかった。


『「最初は行くつもりだったけど、今日はごめん」ってなんだよ。具合が悪いなら心配だし、ほのりの様子だって聞きたいのに…大丈夫だとか、明日はたぶん行けるとか、そんなんばっか。明らかに変だろ。なんか隠してるって…なぁ崇?』


仕方なく、ほのりの家を後にして登校中。崇臣との話し合いは続いていた。真面目なほのりがズル休みをするとは考えにくく、かといって病欠でもなさそうな雰囲気に、二人とも違和感を覚えたからだ。


『うーん……もしかして、アレかな?』

『アレ?アレって?』

『いやまぁ…アレはアレだって。口に出すのはちょっと、言いにくいっていうか…』

『はあ?!何だよ、お前まで?!隠さず教えろって!』

『いやだから、ほら…その、前に授業でもやっただろ?女子と男子の、からだの仕組みってやつ…』


“せいり”なんじゃないか。
崇臣の説明で、僕も納得ができた。女の子特有のもので、ケガもないのに体の中から血が出てくるってやつ。聞いただけで、めちゃくちゃ痛そう!だって血って!!
しかもその血は、一週間位続くとか…何それ、拷問じゃん?!しんじゃわないの?!




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