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文句言いっこなしの三重奏
第11章 対旋律
だけど
『あー…そういや、今思い出したかも!』
『ん?』
『用事。わざわざ勇祐の教室に行った理由!』
『…何だよ?』
僕は分かってる。
昔からお前の言葉には…
『胃が荒れてる時にはさ、コーラはやめておけ?って、それを言いに行ったんだったかな、確か。…ハハッ』
ちゃんと優しさがあるってことを。
だから叶いそうにないことでも、
崇臣が言うなら。崇臣が居るなら。
現実になりそうな…いや、何としてでも叶えたいって気になるんだよ。
『ぶっ…ハハハ!どういう用だよ、それ?』
『さー?アハハ』
『アハハハハ…!』
お前の言葉は、僕の支えだ。
ってそんなこと、あえて言ったりはしないけど。昔からずっとそう思っているよ。
(第11章 対旋律)