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文句言いっこなしの三重奏
第11章 対旋律
『願かけか…』
『「二人にいいことありますよーに」なんてメッセージ添えてるけど…分かるだろ?本当は誰のために探し当てたのか。普通はぜってー見過ごすもん、こんな所の雑草なんか…』
『…………』
崇臣は知らない。
それでも時々思うんだ…
実は、知っているんじゃないかって。
『…ちぇ、もう予鈴かよ。
昼休みもすぐ終わっちまうな。勇祐、行こーぜ。』
お前は僕を言い当てるのが上手いから。
本当は裏で何もかも、全部お見通しなんじゃないかって…時々不安になるよ。