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文句言いっこなしの三重奏
第1章 〜音出し〜
◆2,3『『ふふ、まだだよ…?』』
悪魔の囁きのようなユニゾンに、
◇1『やっ、やだぁあ…』
不発の身体は激しく焦れた。今まさに、殆ど掴みかけていた最大の快感の扉が、あっさりと翻って遠退いていくのだから。途端に湧きあがるのは、強烈な欲求と焦燥感。
少女は嘆き、ねだった。
◇1『はぁ…ン、お願いぃ…』
いたずらに微笑む少年の頬を手繰り寄せ、自ら唇を重ねる。もう一方の少年へは、大胆にも股を開き、腰をくねらせて魅せた。受身一心だった少女が、転じて貪欲に舵をきる瞬間。それは何度目にしても、男心を擽る絶景だと、少年達は息を呑む。
◇1『はぁ…はあぁ…んふ、ンン…っ』
吐息も、身体の奥から出づる音も。
恥じらいしか含まなかったそれが、今や灼け焦げるほどに熱を纏い、響き渡るも瑞々しく、ひときわ艶めき放っては、二人を誘う。
くちゅくちゅと粘膜質な音漏れは、ただそれだけで、三人の聴覚を支配し尽くし、より興奮の高みへといざなってゆく。